別れるための28日の蜜日
2月26日
平日に一緒に食べる最後の朝食は頑張るつもりでいたのに、今日はどうしてもヤル気にならなかった。
目玉焼きとカップスープとトーストという手抜きな朝食を見て自分でもため息が出た。
向かいの律人は普段通りに食べているけど、私は食欲も湧かない。
昨夜、律人から微かにした香りは華やかなフローラルノート。きっと若い女性のものだ。律人からアルコールの匂いはしなかったから、そういうお店の女の子の匂いじゃない。
帰宅する少し前まで一緒にいた人で、香りがうつるほどの近さだった人。デートで確定だ。
「百合、食べないのか?体調悪い?」
あんまりにもぼんやりしてたからか、律人に心配されてしまった。
「ううん、昨日のビールがなんか残ってるみたいで」
「一本で?それで二日酔いって、やっぱり体調悪いんじゃないのか?」
「違うって。食欲もないわけじゃないから。それよりさ、外壁塗装も終わるから、私この週末に部屋に帰るね」
「えっ?帰るのか?」
目玉焼きとカップスープとトーストという手抜きな朝食を見て自分でもため息が出た。
向かいの律人は普段通りに食べているけど、私は食欲も湧かない。
昨夜、律人から微かにした香りは華やかなフローラルノート。きっと若い女性のものだ。律人からアルコールの匂いはしなかったから、そういうお店の女の子の匂いじゃない。
帰宅する少し前まで一緒にいた人で、香りがうつるほどの近さだった人。デートで確定だ。
「百合、食べないのか?体調悪い?」
あんまりにもぼんやりしてたからか、律人に心配されてしまった。
「ううん、昨日のビールがなんか残ってるみたいで」
「一本で?それで二日酔いって、やっぱり体調悪いんじゃないのか?」
「違うって。食欲もないわけじゃないから。それよりさ、外壁塗装も終わるから、私この週末に部屋に帰るね」
「えっ?帰るのか?」