別れるための28日の蜜日
1ヶ月ぶりの我が家は、やっぱり少し埃っぽくて、換気が必要だ。荷物を運び込みながら窓を開けるけど、明後日から始まる外壁塗装のための足場やらシートのせいでイマイチだ。
「何?マンション何か工事?」
「来月、外壁塗装なんです。だからちょっと落ち着かないですけど、どうせ来月はあんまり家にいないんで」
「確かに来月は1番残業の多い時期だけど、休日出勤はほとんどないだろうし‥‥こんな事なら計画、来月の方が良かったんじゃない?」
「でも来月だと年度末だからほとんど会えないだろうから‥‥それに、今月にしたのはカレンダーのせいなんです」
町田さんの問いに答えながら、壁に掛けてあるカレンダーを見た。こんな目に付くところにカレンダーを掛けてなかったら、別れるなんて思いつかなかったんだろうか。
ううん、多分違う。遠くない将来、しなきゃいけない決断だもん。
「今日は本当にありがとうございました。荷物多かったから助かりました」
自分の中に沈み込みそうになる気持ちをなんとか持ち上げて、必要以上に元気な声で町田さんにお礼を言う。
「何?マンション何か工事?」
「来月、外壁塗装なんです。だからちょっと落ち着かないですけど、どうせ来月はあんまり家にいないんで」
「確かに来月は1番残業の多い時期だけど、休日出勤はほとんどないだろうし‥‥こんな事なら計画、来月の方が良かったんじゃない?」
「でも来月だと年度末だからほとんど会えないだろうから‥‥それに、今月にしたのはカレンダーのせいなんです」
町田さんの問いに答えながら、壁に掛けてあるカレンダーを見た。こんな目に付くところにカレンダーを掛けてなかったら、別れるなんて思いつかなかったんだろうか。
ううん、多分違う。遠くない将来、しなきゃいけない決断だもん。
「今日は本当にありがとうございました。荷物多かったから助かりました」
自分の中に沈み込みそうになる気持ちをなんとか持ち上げて、必要以上に元気な声で町田さんにお礼を言う。