別れるための28日の蜜日
すると、ふいに玄関のチャイムが鳴った。
誰だろう、と振り向いた時に視界の端に見慣れないハンカチを見つけた。きっと、荷物を運んだ後に汚れた手を洗っていた町田さんの忘れ物だ!
「はーい!待ってくださいねー」
忘れ物に気付いて町田さんが戻ってきたのだ、と思った私は、インターホンも確認せずにハンカチを持って玄関ドアを勢いよく開けた。
「町田さん、忘れ物ですよね!」
‥‥でも、差し出したハンカチの先にいたのは町田さんじゃなかった。
「え?‥‥なんで!?」
片手でドアを開け、もう片方の手でハンカチを差し出した格好のまま、その場で固まる。
「‥‥町田さんって人、部屋に入れたんだ?」
目の前で不機嫌さを隠さずに言った律人は、そのまま私の横をすり抜けて部屋に入って行く。
「え?えぇ?あ、あのっ、ちょっと待って‥‥」
誰だろう、と振り向いた時に視界の端に見慣れないハンカチを見つけた。きっと、荷物を運んだ後に汚れた手を洗っていた町田さんの忘れ物だ!
「はーい!待ってくださいねー」
忘れ物に気付いて町田さんが戻ってきたのだ、と思った私は、インターホンも確認せずにハンカチを持って玄関ドアを勢いよく開けた。
「町田さん、忘れ物ですよね!」
‥‥でも、差し出したハンカチの先にいたのは町田さんじゃなかった。
「え?‥‥なんで!?」
片手でドアを開け、もう片方の手でハンカチを差し出した格好のまま、その場で固まる。
「‥‥町田さんって人、部屋に入れたんだ?」
目の前で不機嫌さを隠さずに言った律人は、そのまま私の横をすり抜けて部屋に入って行く。
「え?えぇ?あ、あのっ、ちょっと待って‥‥」