別れるための28日の蜜日
なんで?なんでだ!?


接待ゴルフがこんな時間に終わってるはずもないし、律人があんなハッキリ不機嫌を出してる理由も分からない。
まさか、もう自分の部屋から私の一切の私物が消えてる事を知ってるの?

慌てて追いかけると、律人はゆっくりと部屋を見回していた。

「これ、何?なんで俺のものが集められてるの?」

鋭い視線を向けられてるのは分かったけど、とてもじゃないけど視線を合わせる度胸はない。

「それとそのハンカチ、置いて。他の男のモノ握りしめてられるのも、それ見るのも不快だ」



へぇ?なんだ、この嫉妬丸出しな感じ。律人、こんなキャラだっけ?


思わず、ポカンと律人を見つめてしまった。
だって、私の知ってる律人は穏やかで優しくて、こんな嫉妬や束縛を出す人じゃないから。

そんな私の気持ちに気付いたのだろう。律人が気まずいそうに、んんっと咳払いをしてなんとか立て直した。


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