別れるための28日の蜜日
目の前の律人があんまりにも悲しそうだから、私はそのまま動けなくなった。
「縁談も向こうからの好意も、その通りだ。こないだ沙耶香さんと2人で会ったのも否定しない。でもそれはキチンと断る為に、だ。相手が真剣に考えてくれてるから、俺も真剣に気持ちを伝えたんだ。
俺が一緒に生きていきたい人は違う人だって」
違う。勘違いしちゃダメだ。
また脳内で勝手な変換をしそうになる自分を強く戒める。
律人は沙耶香さんの気持ちを断っただけ。一緒に生きていきたい人が私だとは一言も言ってない。
今度こそ止められなかった涙がポロポロと溢れて来た。
「そんな顔させたくないのに、ごめんな。俺のせいで、百合にいっぱい我慢させてる」
指で私の頬の涙をぬぐいながら、律人も泣きそうだ。
「もっと強くなって百合の事支えたいのに、守りたいのに‥‥仕方ないって我慢させて泣かせて。でも、それでも手放せない」
「縁談も向こうからの好意も、その通りだ。こないだ沙耶香さんと2人で会ったのも否定しない。でもそれはキチンと断る為に、だ。相手が真剣に考えてくれてるから、俺も真剣に気持ちを伝えたんだ。
俺が一緒に生きていきたい人は違う人だって」
違う。勘違いしちゃダメだ。
また脳内で勝手な変換をしそうになる自分を強く戒める。
律人は沙耶香さんの気持ちを断っただけ。一緒に生きていきたい人が私だとは一言も言ってない。
今度こそ止められなかった涙がポロポロと溢れて来た。
「そんな顔させたくないのに、ごめんな。俺のせいで、百合にいっぱい我慢させてる」
指で私の頬の涙をぬぐいながら、律人も泣きそうだ。
「もっと強くなって百合の事支えたいのに、守りたいのに‥‥仕方ないって我慢させて泣かせて。でも、それでも手放せない」