別れるための28日の蜜日
「俺に何話したいの?」

飯島君のこういう聡いトコロは助かる。

「ん、今度また稲垣君から連絡あってもちょっとほっといてほしいんだ」

「なんだそれ。稲垣から連絡来てもムシしろって事か?」

「違う。なんか聞かれてもほっといて欲しいって言うか‥‥」

上手く説明出来なくて言葉の最後がごにょごにょしてしまう。

「あー、つまり、なんか聞かれても情報教えずに知らず存ぜぬで通せってことか?」

やっぱり飯島君は聡い。私のこんなグダグダの説明で理解してくれて助かる。

「うん。そんなとこ、かな。ありがと」

「別に。山内のことだから稲垣のためにならない事はしないだろうしな。だろ?」

「飯島君、人を見る目あるねー」

クスクス笑いながら冗談めかして返すと、飯島君も、当然だろ!と冗談めかして笑った。


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