別れるための28日の蜜日
律人が今でも連絡を取ってて私達の事を知っている同期は飯島君ぐらいだろう。だから飯島君にお願いしさえすれば、会社関連から私の情報を知る事は出来なくなるはずだ。
「そういやさ、稲垣ってホントに海外行くの?」
ぼんやりと考えていた私は飯島君の言葉に現実に戻った。
「‥‥海外?」
「そうそう。秋ぐらいに会った時に、なんかそんな話しが出てるって言ってたからさ。それからどうなったか山内なら知ってるかと思ったんだけど‥‥‥俺、マズったか?」
律人が私には言ってない事に気付いて、気まずそうに視線を泳がせる。
「聞いてないけど、気にしないでよ。何にも言われてないって事は、きっとその話なくなったんじゃないかなぁ」
なんでもない事のように答えながら、動揺を隠してハハッと笑ったけど、飯島君の気遣うような心配げな顔を晴らすことは出来なかった。
「そういやさ、稲垣ってホントに海外行くの?」
ぼんやりと考えていた私は飯島君の言葉に現実に戻った。
「‥‥海外?」
「そうそう。秋ぐらいに会った時に、なんかそんな話しが出てるって言ってたからさ。それからどうなったか山内なら知ってるかと思ったんだけど‥‥‥俺、マズったか?」
律人が私には言ってない事に気付いて、気まずそうに視線を泳がせる。
「聞いてないけど、気にしないでよ。何にも言われてないって事は、きっとその話なくなったんじゃないかなぁ」
なんでもない事のように答えながら、動揺を隠してハハッと笑ったけど、飯島君の気遣うような心配げな顔を晴らすことは出来なかった。