別れるための28日の蜜日
今、私の部屋の片隅には、先週まとめたものの、まだ捨てられない律人の私物が固められているのだ。

「あー、うん‥‥そうだけど。ちょっと今は、模様替えの真っ最中で、ヤバいくらいに片付いてないの。あの部屋を律人に見せるのは、さすがに女子としてありえないって言うか、さぁ」

しどろもどろになりながら、なんとか言い訳すると、不審そうな顔をしつつも納得してくれた。

「ふぅーん。じゃあ、まぁいいけど。荷物まとめたら電話しろよ、部屋まで取りに行くから。部屋の中見られなきゃオッケーなんだろ?」

「うん。なるべく早くするから、ごめんね」

急いで車を降りて、マンションに駆け込んだ。



今更ながら自分の性格にガッカリしてしまう。確かに生真面目に計画的にきっちりやり遂げるタイプじゃない。目的を見過ぎて途中の障害も避けられず、傷だらけでゴールするタイプで、散々周囲に心配をかけて来た。

でも基本的に楽天家で、決めちゃえばなるとかなる!と笑って生きてきたし、これまで生きてこれた。

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