別れるための28日の蜜日
「へっ?百合、どうした?」
思わず、床に両手をついてガックリと落ち込んでいた。
「あ、ごめん。ちょっと自分の中で完結して落ち込んでた」
気を取り直して律人の前で正座する。
「で、律人はどうしたいの?」
目を引く派手なイケメンってわけじゃない。でも清潔感と爽やかな笑顔で十分いいオトコな律人だ。更に仕事も出来る。そこに御曹司というオプションがつけばモテモテだろう。今だってモテないわけじゃないしね。
一族の会社に入り、御曹司の道を歩いて行くのに恋人は必要ないのかもしれない。向こうでどっかの令嬢と政略結婚するから邪魔なのかも。
律人に限ってそんな男じゃないとは思うけど、権力や財産がひとを変える事はゼロじゃない。だから、覚悟を決めて自分から聞いた。
「どうって‥‥どうしたいとかはないよ。ただ転職すると全部今まで通りってわけにはいかないから、百合に説明しときたかったんだ」
拍子抜けするほど、律人は変わらずに優しい人だった。
思わず、床に両手をついてガックリと落ち込んでいた。
「あ、ごめん。ちょっと自分の中で完結して落ち込んでた」
気を取り直して律人の前で正座する。
「で、律人はどうしたいの?」
目を引く派手なイケメンってわけじゃない。でも清潔感と爽やかな笑顔で十分いいオトコな律人だ。更に仕事も出来る。そこに御曹司というオプションがつけばモテモテだろう。今だってモテないわけじゃないしね。
一族の会社に入り、御曹司の道を歩いて行くのに恋人は必要ないのかもしれない。向こうでどっかの令嬢と政略結婚するから邪魔なのかも。
律人に限ってそんな男じゃないとは思うけど、権力や財産がひとを変える事はゼロじゃない。だから、覚悟を決めて自分から聞いた。
「どうって‥‥どうしたいとかはないよ。ただ転職すると全部今まで通りってわけにはいかないから、百合に説明しときたかったんだ」
拍子抜けするほど、律人は変わらずに優しい人だった。