偽りの翼Ⅱ
「まさか、子どもだとは思わなかったね」
雅がそう言う。
「そうだな、それは思い浮かばなかった」
「びっくりだなぁ」
みんな思い思いのことを口にする
「でも、今度こそ幸せになって欲しいよね」
不幸に陥れたような私たちが言うことじゃないかもしれないけど。
「うん、本当に。」
千尋くんは頷いてくれた
「じゃあ、帰ろうか?」
私がそう言うと、みんなはチャリに乗りそれぞれの帰路についた
私と千尋くんは、月影の倉庫へと向かった
「今日はいい天気だね」
呑気にそういう私。
「だよね」
千尋くんはそう答える