偽りの翼Ⅱ
夏休み、私は倉庫でだらだらとしていた。
争いごともなんにもなく。
平和な日々を。
それに異変が起こったのは、8月下旬にさしかかったころだった
「〜っ」
前にも感じたとてつもない頭痛。
「ったぁ!」
大きな声を上げた私の元へ
「どうしたの!?花恋っ、大丈夫?!」
千尋くんはすぐに駆けつけてくれた
頭が痛くて意識も朦朧としている
「はぁっ…………〜っ!」
大丈夫だよ、と声を出そうとしても
声が出ない。
「花恋、待ってて今病院行こう」
その言葉を聞いた時、
私の意識はプツリと途絶えた。