偽りの翼Ⅱ
救急車に乗った俺は病院にいた。
すぐに月影の奴らにも電話をした。
どうしよう、このまま目を開けなかったら
どうしよう、なにか病気だったら。
そんな不安ばかりが脳裏に浮かぶ。
まだ、好きって伝えてねぇよ…
俺は、花恋が好きなんだ。
花恋に裕翔じゃない、好きな奴がいるのは分かってる。
もしかしたら、それが俺なんじゃないかって期待している俺もどこかにいるんだ
――――検査の結果は納得の行かないものだった
「異常は見られませんでした」
「え?」
異常がない?