偽りの翼Ⅱ



やっときた…!



そう思い、電話に出た






「花恋?今どこだ?迎えいこうか?」





『……………はっはっは〜』




電話の奥から聞こえたのは、透のもの。





「ってめえ、なんで花恋の電話に出てんだよ?」



とてつもなく、怒りがこみ上げてきた







『さあね?お姫様は預かってるから迎えにきなよ…』

『ちょっと、透…返してよっ……んんっ……っはぁ!』



聞こえてきたのはリップ音と花恋の甘い声




キス、したのか?




あの野郎…っ!




『俺の理性が吹っ飛ばないうちにこいよ?』

『ちょ、とお…!んんっぁ』




花恋、待ってろよ!



通話を終了して俺は走りだした








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