偽りの翼Ⅱ
前はこんなんじゃなかったんだけど…
いや、雅のせいだ。
それしかない。
私は全部、雅のせいにした。
…………ちょっと、服がダボダボだなぁ
でもまあ、しょうがないか…
そんなことを思いながら、私は千尋の部屋へと向かった
顔が赤くならないように、意識しながら
「千尋ー、あがったよーっ…ってあれ?」
部屋を開けると千尋は見当たらなく、代わりにベッドに人が寝っ転がってるように見えた。
「あれ?もう寝ちゃった?」
小さな声で語りかけるように言っても、反応はない。