偽りの翼Ⅱ




前はこんなんじゃなかったんだけど…




いや、雅のせいだ。




それしかない。




私は全部、雅のせいにした。






…………ちょっと、服がダボダボだなぁ




でもまあ、しょうがないか…




そんなことを思いながら、私は千尋の部屋へと向かった




顔が赤くならないように、意識しながら





「千尋ー、あがったよーっ…ってあれ?」




部屋を開けると千尋は見当たらなく、代わりにベッドに人が寝っ転がってるように見えた。




「あれ?もう寝ちゃった?」 




小さな声で語りかけるように言っても、反応はない。




< 192 / 360 >

この作品をシェア

pagetop