偽りの翼Ⅱ
「千尋くん、花恋ちゃんのことで話がある。…もう、親戚の方には話したんだけどね」
そう言い、先生は俺を近くの部屋に案内した
「千尋くん、君はすべてを受け入れる覚悟はできているか?」
彼は、そう言う
出来てるわけ、ないじゃないか
何を聞かされてもすべてを嘘だと思ってしまうだろう。
でも、聞かないと。
「はい…………」
「では、話すよ。…花恋ちゃんの脳腫瘍はグレード4。余命は、一年だ。」
余命…………
俺は頭が真っ白になった
嘘、だ
嘘だ嘘だ嘘だ