偽りの翼Ⅱ




そう、ここに来る前。



夢の中に誘われるまえに。




「私は今、どんな状況か…お母さんは知っているの?」




私は、こう推測した




―――――事故にあって、私は今危険な状態でもしかしたら死んじゃうかもしれなくて。お母さんはそのことを告げに来たのではないか…………と。


 


「………ええ。事故も全て知っているわ」




――――ほら、やっぱり。




「あなたは、事故にあって救急車で運ばれた。もう、1ヶ月は眠ってるかしらね」





え…………、もうそんなに眠っているの?





う、うっそだあ〜…っ





いくらお母さんでもそんな冗談………





「本当のことよ。あなたはいつ目覚めるかわからない。」




…………そ、んな。



でも、目覚められるでしょ?





強く、願えば大丈夫でしょう?





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