偽りの翼Ⅱ



―――――




「幸せになるのよ、あなたなら…花恋ならなれるから…」




彼女は呟いた




光に包まれて出口へと向かった我が子に。




もし、わたしが今生きていたら…





彼女が苦しむこともなかった。





助けてあげられたかもしれない。





未来は誰にもわからない。





神様だって私だって。





でも、花恋なら。





どんな壁だって乗り越えられる。





根拠なんてないけれど……





そんな気がするんだ―――――――――








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