偽りの翼Ⅱ
「同じような…?それって、暴走族ってことですか?」
彼女は不思議そうに尋ねる
「まあ、そうなんだけど。……透とは昔からの知り合いでさ。」
「そうなんですか!」
花恋は、目が輝いていた。
俺はまさか…と思った
妙な違和感を覚えたからだ
「花恋…。お前…透と付き合ってる?」
我ながら変な質問だと思う。
「どうしたんですか、急に…」
花恋の記憶はもしかしたら、桜風に裏切られる前までの記憶なのかもしれない。
「あ、いや、気になっただけ」
「…………付き合ってます、けど」
…………付き合ってる
やっぱり。
花恋の記憶は……まだ透と付き合っているころでとまっている。