偽りの翼Ⅱ
透は目を丸くした
まさか花恋のことだとは思っていなかったみたいだ
「ああ。それで1ヶ月間アイツは目覚めなかったんだけど…この前目覚めたんだよ」
「なんだ…よかったじゃんか」
透はのんきにそう言うけど…
「アイツ、記憶喪失なんだよ。」
「へ?」
透はびっくりしている
当たり前だよな
「記憶喪失。……俺の記憶がねぇんだ。俺だけじゃなくて月影の記憶も。」
「じゃあ…」
透は気づいたのだろうか?
「花恋の記憶は…透と付き合っているころでとまっているんだ」