偽りの翼Ⅱ



「僕は、寂しさを埋めるために他の女性と遊んだりしていた。ある日、このはは僕に嘘をついて自分の好きな人と1日デートをしてね。」




要は浮気されたんだよね……いや、僕も浮気をしていたわけだけど。





と、櫻田先生は自嘲気味に笑った。





「僕たちは別れたんだ。そして、俺は女遊びが激しくなって退学。……ひどいだろう?」




俺に問いかけるように櫻田先生は聞いた




櫻田先生は俺に、何を伝えたいのだろうか…?




「それから彼女も色々あったみたいでね、今では大切な人に巡り逢えたみたいで何年か前に結婚をしたんだ。」




櫻田先生は後悔、をしているのだろうか?





「僕は退学してからこっちの方に引っ越してきたから彼女のことは人伝にしか聞いていないんだけどね。」




先生は目を細めた。




「最近、彼女に会ったんだ。春樹とのことがあったからたくさんのことを学べた、って言われたよ。とても幸せそうだったよ、雰囲気も変わったし。」








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