偽りの翼Ⅱ







私はすーちゃんのお母さんにそう告げた




それが、一番いいと思う。





「いいな、それ」




隣で千尋くんは呟いた




透にも言っておかなきゃなぁ




「じゃあ、そうして。……またね」




すーちゃんのお母さんが優しく微笑んだ




「月イチかぁ〜。なんか日課になってたから寂しく感じるな」




すーちゃんの家から出たあと千尋くんはそう言った。




そうだよね。




私でさえそう思うのに。




千尋くんは私より入院してたぶんの1ヶ月多くここに来てるんだもん。




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