偽りの翼Ⅱ
「んっ」
「あ、やっと起きた。………大丈夫か?」
私の前にいるのは透。
私のことずっと看病してくれていたみたい
「たおれたってきいて速攻で飛んできたんだぞ」
ごめん、心配かけちゃったね
透はいつもそばにいてくれる。
苦しいときも、楽しいときも隣にいるのは透――――――――
あれ?そうだったっけ?
………辛いとき、隣にいたのは?
………今までで1番楽しかった日って?
ふっと、一瞬映像が頭の中を駆け巡った。
でもそれはあまりに一瞬過ぎて、思い出すには不十分だった。