偽りの翼Ⅱ




「花恋、ゆっくり寝てろよ。」




透は、私に優しくそういった




「うん、そうだね…」




実際、体調は優れないし。




私は吸い込まれるように眠りについた






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『花恋、あなたは言ってたわ…どんな困難にもまけない、と。』





この声は?…………誰かの声がする。





わたしを知っているような見透かしているような声。





『人生は一回しか無いのよ。……幸せにならないと後悔する。』







そうだ、この声は





お母さん―――――














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