偽りの翼Ⅱ




「李玖」




私が名前を呼ぶと李玖は振りかえった





「ん?」





「李玖は一人ぼっちじゃないからね。私が、いるから。」





今、李玖にどうしても伝えたかったこと。





「花恋は、花恋なんだな」




「え?」




よくわからないことを言われたので聞き返してしまった




「記憶をなくすの花恋にも、そう言われたよ」




前の私に……?




「もう私が友達だからって。花恋そう言ってくれたんだ。」





「そうだよ、私は李玖のともだち!」





前の記憶はないけど…




私は変わらないんだね




記憶だけが、なくなった。




ねぇ、私が知らない私…




あなたは私が知らない間、あなたは幸せでしたか……?





どんなことがあったんだろう?





楽しかったかな?







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