偽りの翼Ⅱ




何度この瞬間を夢見ただろう?




花恋が俺との記憶を思い出して。




でも、本当は俺が迎えに行きたかった。











「とりあえず、入れよ」




「あ、うん。…おじゃまします」






「気にすんな、俺一人暮らしだから。」





キョロキョロしている花恋にそう言った




東京に来てからおじさんやおばさんに無理言って一人暮らしをさせてもらっている。





「あ、うん…」





「飲み物は?コーヒーでいい?」





「うん、ありがとう」
 




俺は昨日買ったコーヒーを手にとった




「はい、前おくな」





「うん、ありがと」




花恋は、緊張している様子だ





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