偽りの翼Ⅱ
高校一年生のクリスマス
今度こそ一緒に過ごすと決めていた日に
アイツは、消えた――――――――
学校は転校。
家ももぬけの殻
電話番号も変え、
連絡手段はなかった。
「ふざけんなよっ」
俺だけが好きだったのかよ?
アイツはなんで消えたんだよ?
疑問ばかりが頭に浮かんで。
こんなの、あんまりだ。
俺はまだ、奏だけなのに。
何日も何日も奏を探した
でも見つかることなんかなくて。
俺は諦めたんだ。
結局、クリスマスは一度も一緒に過ごせなかった。
それどころか最悪な思い出となったのだ