偽りの翼Ⅱ
〈千尋Side〉
「会ってくれてありがとう」
俺は、奏と会っていた
「………ああ。」
指定されたレストランで。
ここは、本庄グループのレストランか…
「話を聞いてくれる……?」
俺の反応を伺うようにそう言う奏。
聞くも何も、
「そのために来たんだけど」
少し冷たいかな、とも思ったけど
これでもいいぐらいだ
「そ、そうだよね。ごめん。」
奏はそう言い目を伏せた
そして
「あの時私が居なくなった理由を話すね」
彼女はしっかり俺を見据えてそういった