偽りの翼Ⅱ




「お茶、飲む?」



気を使ったのか、なんなのか



いつもはそんなこと言わないすーちゃんのお母さんにそう言われ




「いいんですか?」




私はそんなことを聞いてしまった




「いいわよ。あなたたちが純恋を大切に思う気持ちは伝わっているし。……今日は純恋の命日だし、ね?」



すーちゃんのお母さんは笑顔でそういった




「ありがとうございます!」




「じゃあ、こっちの部屋に来て」




「はいっ!」



すーちゃんのお母さんに促され隣の部屋へ移動する



「今お茶を入れるから、そこに座ってて」



4人がけの椅子に私達は座る




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