偽りの翼Ⅱ




「あったよ!で、透も濡れたしもういいだろうって川の中にみんなで飛び込んだの」




「あらぁ、そうだったの…」




すーちゃんのお母さんは目を細めて優しく笑った





「そうです!すーちゃんに私、たくさん水をかけられて私も水をかけて…」




そうだった、そうだった…




あの公園での記憶しか思い出してなかったから他の記憶は思い出してなかった





「他にも川じゃないんですけど、草原に行ってみんなで走り回った日もあったし、大きい公園にある森に入って探検したこともありました」





「そういえば、そんなことあったよな」





千尋くんも思い出したのかうなずいている





「へえ〜…知らなかったわね。純恋もたくさんの思い出をあなたたちと作っていたのね」




思い出そうとすれば、きっとたくさんの思い出が蘇ってくるだろう




すーちゃんのお母さんにたくさん教えてあげたいなぁ




そう思った時だった





すーちゃんのお母さんが爆弾発言をしたのは。

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