Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
やだ!やだやだっ!!

行かないで、あっちゃん!
飲み物なんて要らないよっ!!

『やだっ!!』

ドンッ

「あこ?」

大きくて、広くて、温かい海の様なあっちゃんの胸におもいっきり飛込んでしまった。

…どうしても、今は離れたくなかったから。

『…グスッ…行かないで!あっちゃん!行っちゃダメッ!!』

「あこ?何だぁ?泣きむしの次は甘ったれかぁ?ばーか!!」

あっちゃんは、笑い飛ばしながらも、大切そうにあこを抱き締めてくれた。

そして、泣きじゃくるあこを見つめた。

「ったく…本当に泣いてばっかだな!何だ、お前…」

『だっ…だって…』

本当…本当だね。

あこ、どうしちゃったんだろうね?

何があっても、泣いたりしない子だったんだよ?

あっちゃんと出会って、あっちゃんを大好きになって…

泣きむしになっちゃったみたい。

『あっちゃんっ…ヒッ…あこから離れて行かないで?…あっちゃんが居ないと、寂しくって死んじゃうよっ!!』

「…離れねぇよ、バカ!」

ふわぁ…
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