Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
あこは、そんな2人を、その場でただ見つめる事で精一杯だった。

「もう…前々から別れようと思ってたし、ヨリ戻す気も無かったんだよ…だから、あこは何も悪くねぇんだよ!!

俺が…全部悪い。」

「どーしてっ?ウチらの2年半は何だったのっ?…遊びだったのかよ!!」

有美さんは、絶対にあっちゃんの腕を離そうとしない。

…少しでもいいから、繋がっていたかったんだと思う。

「違うんだよ、有美!遊びなんかじゃねぇよ…ただ…1年前から限界感じてた…」

「うそ!!何で?だって…」

「限界なのにズルズルした関係続けて…突然別れてくれって…困るよな?でも…ごめん」

ズキンッ…

今、泣いたのは…あこの心だった。

「やだっ!!別れたくないよっ…前のウチらに戻ろ?アツシ?」

そう言うと、有美さんは、あっちゃんの手をしっかりと握ったまま、その場に崩れる様にしゃがみ込んでしまった。

有美さんは、さっきとは全く別人で、弱い弱い…1人の女の子だった。

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