Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
お母さんから渡されたのは、大きな箱に大きなピンク色のリボンがかけられていた。

「ありがとうっ☆
お母さん、お姉ちゃん、開けてもいいっ?」

「もちろーんっ♪」
お姉ちゃんは自慢気に言った。
お母さんはにこにこと微笑んで頷いた。

しゅるしゅるとピンクの大きなリボンを外していく。

そして、箱に手を掛けると、あこはお母さんとお姉ちゃんの目を順番に見た。

3人は声を合わせる。
「…せーのっ!!」

――――!!!
あこは目を見開いて、固まってしまった。
ずっと欲しかったけど、どうしても高くて手を出せなかった、ブランド物のバック。

『えっ!!えぇーっ!!
こんなに高い物!?
どうしたのっ?コレ…。』
……だって、これは20万近くもする。

固まるあこに、お母さんはにこっと笑って話し始めた。

「あこは…負けず嫌いで…(笑)
嫌な事があっても、今まで弱音吐いた事なんて無かった。
それに、我慢、いっぱいしてきたでしょう?
…ほら、うちは母子家庭じゃない?」
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