Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
その時は、まだエリしか気付いていない。

あこはあっちゃんしか見えてない。

「おーっ?あこじゃん!!珍しい(笑)
背、少しは伸びたか?」
そして、あこの頭をくしゃっと撫でた。

『あっ!ケーン☆』
あこはケンの左肩をポンッと叩いた。


横ではエリがじっと見ていた。
(ったく!!
あこは本当に鈍感なんだからっ!)
エリはついつい、イライラしてしまう。

ケンは、高校もクラスも、この大学も一緒の男友達だ。
背はあっちゃんよりも小さい175cm低い。
髪はちょっぴり長めの茶髪。

いまどきの男の子って感じで、モテる。

ケンはもてるくせに彼女を作らない。

高校の時から、ひたすらあこ一筋で来た。
今も変わらない。

エリは、高校時代、ケンから相談される事も少なくなかった。
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