Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
『…………。』

段々視界がハッキリとして来た。

「あこ?」
優しい声。
大好きな声。

『あ…っちゃん…』

あこはあっちゃんの顔を見た瞬間に叫んだ。

『キャァァァ――――!!
イヤァー!見ないでっ!!来ないでよォォ―――!!』
そして、両手で顔を隠すように覆った。

ボロボロに破られたワンピース一枚のあこを、あっちゃんは自分が着ていたジャケットにくるんで抱き上げた。

《あったかい…》
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