Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「「う…わぁぁぁ~~!!!」」

あことエリは、目を輝かせ、声を揃えた。

『ヤバ過ぎ~!!
超~綺麗~!!』

まるで、宝石の海に飛込んだみたい。

ピンク、白、黄色、水色、紫、オレンジ…

キラキラ…キラキラ…

目の前が眩しすぎて、クラクラしてしまう。

あこもエリも、夜遊び常習犯のくせに、こんなに綺麗な夜景なんて見た事が無かった。

「だろ―!?ヘヘンッ♪
ここはなぁ、俺とアツシしか知らねぇ秘密の穴場スポットなんだぜ!!」

偉そうに腕組をして、ドシッっと構えるヒロトくん。

「おー!!この間、ヒロトとドライブしてて見つけたんだよ、偶然!!」

アツシくんも何気に得意そうに笑っている。

「へぇ~!そうなんだぁ!凄い、凄い、ねっ?あこっ!!」

『ウンッ☆マジ綺麗~♪はぁー…凄~い!!!』

いつも冷静でクールなエリも、夜景には弱いらしい。

珍しくはしゃいでる。

きっと、女の子は、こんなキラキラに弱い。

このキラキラパワーのせいなのか、普段、警戒心が強いあこも、無防備な笑顔になってしまう。

今日、アツシくんとヒロトくんと合流して初めてのあこの笑顔は、夜景の様にキラキラした。

普段は、エリの前でさかあまり笑わないあこの笑顔は、珍しい。

本当に綺麗~!!

汚れていた、自分の心が少しずつ洗われて行く様で、あこは夜景に釘付けになった。
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