Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「あこっ…」

そこには、悲しい顔をした、あっちゃんがあこを抱き締めていた。

『いやっ!離してよーッッ!!』
あっちゃんをふりほどこうとして力一杯の力を込める。

バシャバシャと水が邪魔をして、うまくふりほどけない。

「離さねぇーよっ!
ふざけんなよ!お前っ!!」

パシッ…
あこのほっぺをあっちゃんが軽く叩いた。

『はっ!?何すんのっ?!酷いっ!
あこはっ…もう生きてても何もないんだよっ!!』

喉が枯れそうになってきた。
こんなに大声で叫んだのなんて初めてだ。

「何もないって…何だよ!
俺は…俺はなんなんだよっ!?あこにとって俺は何だよっ!!」

あこをまっすぐ見つめるその目に負けそうになる…。

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