Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「もう一度、ここから全部始めよう?」

あっちゃんはあこを強く…強く…消えてしまわない様に抱き締めた。

『…ウン。』
あこは涙をぬぐいながら深く頷いた。
涙はいつにも増してしょっぱかった。

なんて馬鹿な事をしたんだろう…
もう、何があっても死んだりしない。

「もう…こういうのやめてくれよ…。
俺は、お前失うのが一番怖ぇぇよ。」

あっちゃんは涙を堪えて、あこの手を引いて砂浜に向かって歩き出した。

「あこ―――――!」
『…!!エリっ…』

涙声で、何回も何回もあこの名前を叫びながら、バシャバシャと海の中にエリが入ってきて、あこのほっぺを殴った。

バシッ!!
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