Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
チャイムが鳴った。
誰だろう。

一階では、お母さんが誰かと話している。

…トン…トン…トン。
3回ノックした後、あこの部屋のドアが開いた。

「あこ、おはよっ☆」
そこには、完璧にメイクをしたエリが、昨日あこが落としたバックを持って立っていた。

『あっ☆バック…。そっか、あこ、落として…』

「大丈夫!アツシくんと会う前にウチに寄った時、忘れて行ったってゆう…無理矢理な理由にしといたっ!(笑)」
あこに向かってピースをするエリ。
エリの2本の指は、
「大丈夫」と言っているようだった。

『何?その理由…いかにも嘘くさい!(笑)』
あこは吹き出してしまった。

「さっ。あこ、学校行こーかぁ!!」
エリの一言を掛け声に、あことエリは部屋を出て行った。

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