Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
何でかな?

何故か、この笑顔を見ると急に心臓が騒ぎ始める。

アツシくんは、八重歯を見せてニッっと微笑んだ。

「ほーんとだ!
笑ってりゃ可愛いのになっ!
お前、会った時から一度も笑わねぇからさ…結構心配してた。」

『え!!あっ…ごめんなさい!!』

思わず謝ってしまった。
赤面してしまったから。

「プハッ!うん。
可愛い、可愛い。妹みてぇ~!!」

アツシくんは、あこの頭を何度も何度も、ポンポンした。

えぇ~…妹かぁ…

残念…。
って、違うでしょー!!

あこ、何がっかりしちゃってんのっ?

「あぁぁぁ~!!!
ヒロトのせいだからねー!!」

エリの怒った様な大きな声にビックリしてしまった。

タタタタタタ…

『わっ!!エリ、大丈夫?』

エリの元に駆け寄ってみると…

エリのスラッとした長い足の膝が擦り剥けて、うっすらと血がにじんでいた。

ヒロトくんに引っ張られて、転んじゃった時に擦り剥いちゃったんだ。

エリは、怒りながらも、泣きそうな顔になっている。

どうしよう…バンドエイドすら持ってないよ…

「あ、俺の車のダッシュボードん中にバンドエイドあるぜ!」

アツシくんも心配そうに、エリとヒロトくんの元へ駆け寄って来た。

「お~、悪ぃ、エリ。ごめんな?
こっち来いよ。手当てすんぞ…立てるか?」

「…うん。」

ヒロトくんは、エリの腕をグイッっと持ち上げて、立たせた。

そして、2人は、ゆっくりとアツシの車に歩いて行く。

ヒロトくんで大丈夫かなぁ~?
不安だなぁ…

やっぱり、あこもついて行こ!
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