Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「…だから、やべぇって思って、俺ら逃げようとしたら…
いきなり二人が俺らの前で土下座したんだ。

有美が仕組んだ事も全部知ってたみたいだった。

アツシさん、泣いてた。
あの、喧嘩っぱやい、プライドの塊みたいな人が…泣いてて。
…言ったんだ。」

あこは、ごくりと唾を飲み込んだ。

あことエリは真剣な顔で、話を聞いた。

「アツシさん、言ったんだ。

頼む。頼む。って頭、何回も下げて…

頼むから…もう、あこに関わらないでくれ。

アイツ…昨日、自殺しようとしたんだ。
…俺から、アイツを奪わないでくれよ。
頼むよ…って。


最初はさ、女のためにバカじゃねぇの…って思って、笑ったんだけど…
だんだん、笑えなくなった。

君の事をどれだけ大切なのか…アツシさんの話、聞いたら、思い知らされて…。

俺ら、そんな大切な人になんてことしたんだって…思って。……
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