Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「ねぇ!あこ?良かったのっ?
警察に突き出せば良かったのに…」

午後の講義はあまり覚えていない。

大学からの帰り道でエリが怒った様に言った。

『いーのっ。いいんだ、もう!』

あこも少しすねたように返事を返した。

エリは一度大きな溜め息をした。

「…そっか。あこがいいなら、もう何も言わないよ…」

二人の歩く足が駅に近付いた時だった。

エリが駅の方を指差した。

「何あれ…プッ(笑)
バカ2人組発見。」
エリは口を手で押さえて笑っている。

エリの指差す方向をあこも目で追い掛けた。

いた。

『…あ。
何……あれ。(笑)』

ついつい、エリにつられて笑ってしまった。
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