Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「俺…俺さ、無理なのは分かってるんだけど…俺、あこの事…」

『あっ!!ヤバイ、混んできたよっ?
戻ろう?』

ケンが今言おうとした言葉を悟ってしまった。
だから…わざとらしく大きな声を出してみた。
露骨な態度。

そして仕切りを出ようとした時だった…
ケンに腕を強くひっぱられてしまった。

「好きなんだよ!…高校からずっと…彼氏いるの知ってからますます好きになった。」

ケン…
何言ってるの?
ついさっきまで、いつも通りだったじゃない。

高校の時から…友達じゃない。
急に好きって言われても困るよ…。

『ケン…ありがと…
でもごめ…』
ぐいっ…
あこの右腕をつかんで軽く引き寄せながらケンが言った。
「知ってる!あこが彼氏一筋なのも…
でも…俺、諦めねぇから!!」
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