Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
『あっちゃんは何食べたい?』
無邪気に笑うあこ。
そんなあこをみつめるあっちゃんに視線が集まる。

あっちゃんの耳には他人の会話が入ってくる。

「えっ、あことエリ、男いたのかよ!」

「マジ?法学部の奴、2人の事狙ってたぜ?(笑)」

「終了ー!(笑)」

あことエリは告白まではされないが、秘かに人気がある方だった。

イライラ…
あっちゃんはイライラが大きくなるにつれ、今まで感じた事のない、大きな不安に襲われていた。

“俺の知らないあこが、ここにいる。

一緒に居る時、泊まりに来ている時のあこは知ってる。

大学でのあこは…

いつか…俺じゃない誰かに、あこの気持ちが移ってしまったら…”
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