Snow Drop～天国への手紙～（上）【実話】

あっちゃんには急に焦りと言う気持ちが押し寄せていた。

気付いたら、勝手に口が開いていた。

「あこ！お前、男友達とか…どれくらいいんの？」
つい、少し怒った口調で言ってしまった。

『へっ？男友達？同じクラスの男子と少し話す程度だけど…どうしたの？』
あこは目をまんまるくして、あっちゃんを見上げている。

「フーン？実は一杯いるんじゃねぇのっ？(笑)」
イヤミっぽく鼻で笑った。
あこは、イヤミだと分からずに笑い飛ばした。

『まっさかぁー！(笑)』

…ﾑｶｯ。
繋ぎあっていた手をあっちゃんは不自然に振り払った。
一気にあこの笑顔が曇る。
今にも雨が降りだしそうだ。

『あっちゃん？
あこの事…疑ってんの？どうして…手を振り払うのっ？』
あこは立ち止まってしまった。

あっちゃんのいらつきがﾋﾟｰｸに達した。

「ハｯ(笑)手繋いでると、俺がお前の男だと思われて、お前、困るんじゃねぇのっ？
フリーのｲﾒｰｼﾞが崩れるってヤツっ？(笑)」
また鼻でイヤミっぽく笑った。