Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
有美はキョトン…としているあこの頭をポンポンとなで続けた。

「…ほらね(笑)
あこちゃんを見てると、なんかあぶなっかしくて、手をさし延べたくなる。

あなたといると暖かい空気に包まれる。」

有美はにっこりと微笑んだ。
美人な有美が笑うと、ドキッっとしてしまう。

「あこちゃんは、人を惹き付けちゃう力があるのよね。

アツシはね、もうあなたじゃないと、駄目なんだと思う。

どんなに美人の子でも、どんなに性格が良くても…だめ。

あこちゃんじゃないと、喜怒哀楽も示せないのよ(笑)

アツシは人に気持ちを伝えるのが下手なだけなのよ。」

分かってる。
分かってるよ。

あっちゃんが誰よりも優しい事。
あこを大切にしてくれる事。

あこがワガママ言っても、嫌な事しても、あっちゃん全部受けとめてくれる。

『有美さん…ありがとう。
あこ…もう一度あっちゃんに…』
そう言いかけた時。

「あこっっ!!」
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