Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
“ピーンポーン♪”
鳴らしたのはあっちゃんの家のチャイム。


…シーン。
誰も出てくる気配がない。

『おばちゃん、出かけてるのかな…』

いつもなら、笑顔であこを迎えいれてくれるおばちゃんが出てこない。

そして、もう一度鳴らしてみる。
“ピーンポーン♪”

やっぱり誰も出て来ない。

『あっちゃんもいないの?
来いって言ったくせに…』

今度はドアを引いてみた。

ガチャリ…
開いた。
いつもなら留守なら鍵が掛っているのに…

『こんにちわー☆おばちゃーん?』

…シーン。

下を見ると、あっちゃんの大きなスニーカーと見たことのない真っ赤なパンプスが並んでいた。

『………。』
なんだか胸騒ぎがした。


「キャハハハ!!(笑)」

…ドクン。

ヤケにカン高い女の声。
聞いた事があるような無いような…。
心臓が変な音を発する。

『お…お邪魔しま…す。』
そっと、あっちゃんの家に上がり込んだ。

2階からは相変わらず楽しそうな笑い声が響いて来る。
しかも…あっちゃんの部屋から。

ドクン、ドクン。
嫌な予感を感じながら、一歩ずつ階段を踏みしめた。
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