Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
女の人の声が近くなる。

やっぱり、あっちゃんの部屋から聞こえていた。

…誰?

カツンッ…
あっちゃんの部屋のドアノブに手を掛けた。

手が緊張で汗ばんでしまう。
嫌な汗。
ドアノブをぎゅっと握ってゆっくり右へ回した。

「マジかよ?ありえねぇっ!(笑)」

あっちゃんの笑い声と一緒に飛込んで来た光景。

…ドクン!!

心臓が引き裂かれた。
体が動かない。
ドサッ…

あこの手からバックが落ちてしまった。

『…あっ…ちゃん?』

信じたくなかった。

グレーで統一されたベッドに入っている、男と女。

…知ってる。
あこの大好きな人と…………有美。

「あーぁ…いいとこだったのに、残念(笑)」

笑いながらあっちゃんはあこを見つめた。

裸で、有美に腕枕をしていた。

『…え、何…してるの?』

声がかすれてしまう。まるで誰かに首を絞められているみたい。
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