Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
バタンッ!!

ドアを閉めて階段を書け降りた。

何も見てない!!
夢だ!夢だ!夢だ!


玄関でブーツに足を通した時だった。

「あこちゃんっ!!」
振り返ると、おばちゃんが目に一杯涙を溜めて立っていた。

『…ック…グスッ…お…ばちゃんッ?
どうしてなの?
あこ………何かした?』
あこの目からは涙が大量に溢れて止まらない。

「違うのよっ!
あこちゃんっ…違うの…あの…』
おばちゃんはあこに近寄って何かを言いたそうにした。
いや、何かを言いかけたのかもしれない。

『…はっ?何が違うのっ?何が?

聞きたくないっ!聞きたくないぃぃっ…
みんな大っキライ!』

急いでブーツを履いた。
「待って!待って!」
泣きながらあこを呼び止めるおばちゃん。
あこはおばちゃんを思いきり振りきって、あっちゃんの家を飛び出した。

「あこちゃんっ!…」
< 269 / 376 >

この作品をシェア

pagetop