Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
ぐいっ…

『…ッ!?』

誰かがあこの右腕をひっぱり上げた。

「…来いよ…」

『はっ…?』

あこは引きずられるようにカラオケボックスから連れ出された。

『痛いっ!痛いよ!
ケンっ!』
あこはケンの手を振り払った。

「…あこ、どうしたんだよ?
お前、最近…おかしすぎたろ…」

ケンは真っ暗闇であこの目をじっとみつめた。

外は車が行き交う音しか聞こえない。

『なんでもないよ!』
「嘘つくなよ!あこもエリもっ…おかしいぞ?」

しばらく沈黙が流れた。

『…振られたの、あこ…』

ケンは目を大きくしてあこを見つめた。

「…なんで?
お前ら、すげぇ、お互い惚れまくってたろ?」

『…あこはね!今でも大好きだよっ…ッ…』
やばい。
また涙腺が故障してしまった。


『でもっ…ッ…あっちゃんは違うみたいっ!

バカみたいでしょっ?あこだけ、こんなに大好きで…ウッ…』
涙がとめどなく溢れる。
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