Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
ねぇ、あっちゃん?

あことあっちゃんの間にも

天使は、この花を降らせてくれたんだね?



『…ッッ…ケン、帰ろう?』
泣き腫らした目を擦り、あこは立ち上がりながらケンの手を握った。

「あこ…この花…見て?」

…………???
あこは涙まじりの目をその小さな花に向けた。

「可愛いだろっ?」
ケンはあこの方を見て微笑んだ。

『グスッ…うんっ…』
可愛いね。
可愛いお花だよ。

「“あこの花”…かぁっ!!
やられたなぁっ(笑)…本当にそん通りだっ!」

ケン…無理してるのが見え見えだよ…。

明るく声を張り上げるケンの声が震えていた。

『全然…違うじゃんっ!!
何があこなのっ!?』

あこは…こんなに、純粋で綺麗な心を持っていない。

体だって…汚れてる。
汚された。

あっちゃんも、ケンも…何言ってるの?

あこの泣き顔に、眉間のシワが寄った。
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